東海V“歩”は次のステージへ
奥が深く、ルールも厳しい。20分以上に及ぶ自分との戦いは肉体的にも精神的にもヘトヘトになる。それでも「この競技に出会い、人間的に成長できたと思います」▶︎豊丘高3年の金田真穂さんが、東海高校総体女子5000m競歩で優勝し、今月30日から滋賀・平和堂HATOスタジアムで開催される全国総体(インターハイ)に出場する。
陸上女子5000m競歩 豊丘3年 金田真穂さん

県総体同様、東海も最後は独壇場だった。スタートの飛び出しから一気に前に出ると、1周目で2位以下を引き離し、あとは県の再現。周回遅れを確実に拾って24分51秒66でフィニッシュ。昨秋の東海新人覇者が、重圧を感じさせない冷静なレース運びで“連破”を達成した。だが、タイムには納得していない。他の選手に出た警告(イエローカード)を自分のものだと勘違いし、ベストより1分以上遅かった。「焦りもあって歩幅と気持ちの波長が合っていなかった」と反省を口にする。

入学当初は長距離が専門だったが、1年夏に脚を負傷し、補強とスタミナ維持のために競歩を始めた。芯の強さと真面目な性格、そして探究心が競技力に直結。レースのたびに自己ベストを更新し、昨秋の東海新人V、U18陸上(ジニアオリンピック陸上)3000m競歩9位で「全国区」に名乗りを上げた。今年3月には九州・宮崎で開かれた高校年代の強化合宿に参加。全国から各種目の次世代トップが集結し、女子競歩はランキング上位の6選手が招待を受けた。1日12kmに及ぶ歩行練習や基本の反復、身体の仕組みや動き、気持ちのつくり方など多岐にわたってその道のエキスパートから指導を受けた。「あの合宿で(競技の)奥の深さや難しさ、そして面白さを知ることができた。自分なりに進化できたと思う」と話す。
インターハイは「あこがれ」から結果が求められる「勝負の地」に変わった。「ベストの23分44秒を1分以上縮めてメダルを狙いたい」。新しい景色を求め、その歩みは最終目的地に着いた。