伝統の矢3年連続34度目の夏切符 選抜優勝を追い風に「あの景色をもう一度」
狙うは2季連続日本一ー。全国屈指の強豪部、豊橋商業高校弓道部女子(大河内遥香監督)が、8月1日から和歌山県田辺市の田辺スポーツパーク体育館で開催される全国高校総体(インターハイ)に出場する。県総体団体戦を制し、夏切符は3年連続34回目。昨年12月の全国高校選抜大会では初優勝を達成。冬の女王として追われる立場だが、選手たちは「私たちはいつも挑戦者。新たな気持ちで新たな的と対峙し、そして新たな歴史を刻む」と、2016年度大会以来10年ぶり4度目の夏の頂きを目指す。
豊橋商業高校弓道部
地区予選を兼ねた県総体は5月23、24日に日本ガイシスポーツプラザ弓道場で行われ、団体戦には男子16、女子27校が出場。豊橋商業女子は1次リーグを40射28中で1位通過すると、上位4校による2次リーグで豊田西、岡崎、一宮を破って「指定席」を守った。総的中数41(1試合20射=トータル60射)と他の追随を許さなかった。だが選手に笑顔はない。「全体的に的中率が低く、本来なら優勝を逃していたかも」がその理由。大一番は2勝同士で迎えた豊田西との最終第3試合。事実上の優勝戦は一進一退の伯仲戦となり、14ー13の1本差で豊橋商業が辛勝。この1本が逆だったら、選抜の覇者が地区予選で姿を消していたことになる。慢心やおごりがあった訳ではないが、その場の空気感や心の浮き沈みで的中率が変わってしまう。それが「静の格闘技」の怖さだ。それでも伝統校の“カバー力”は二重三重構造だった。
重圧を力に変えて
インハイメンバーは、主将で責任感の強い1番良知ももかさん(3年、東陽中出)、努力家で着実に的中率を上げてきた2番菅谷心愛さん(3年、南稜中出)、勝負強くエース格に成長した3番本間心乃華さん(2年、豊川中部中出)、高校から弓を引いてメキメキ上達した4番長谷部柚那さん(3年、豊橋北部中出)、持ち前の集中力で選抜優勝に貢献した5番吉田藍さん(3年、東陽中出)、そして控えは射形がきれいで期待値の高い林羽南さん(2年、豊橋中部中出)。この布陣を中心に前哨戦として臨んだ東海大会(6月27、28日、蒲郡市民体育センター)は予選1位だったが、決勝T準決勝で富士宮西に敗れ3位。「まだ心と体の歯車が合っていない。本番までに完成度を上げていく」と鋭い眼光を的に向ける。主将の良知さんは「重圧を力に変えて全国の舞台を楽しみたい。自分を信じ、仲間を信じてもう一度日本一の景色を見たい」と気持ちをこめる。
