女子サッカー日韓戦で足技魅せる。豊橋出身のU–13日本代表 大宮那月さん

女子サッカー日韓戦で足技魅せる。豊橋出身のU–13日本代表 大宮那月さん
体幹が強くボディバランスの良さが光る

小さな大器は進化の途中ー。世界と戦うサッカー選手を目指し、名古屋の中学校に通う豊橋市出身の大宮那月さん(12)=内張町=は、昨年11月に韓国で行われたJFAエリートプログラム「女子サッカーU13日韓交流戦」に日本代表として参戦。持ち前のスピードと卓越したテクニックで試合を組み立て、隣国に足跡を残した。「選んだ道が間違っていなかったと言えるように、ブレずに真っすぐに夢を叶えていきたい」と澄んだ瞳で話す。

女子サッカーU–13日本代表メンバー 大宮那月さん

韓国遠征のU―13(中学1年以下)日本代表メンバーは、WEリーグやなでしこリーグ傘下のジュニアユースなどに在籍する20人で構成。大宮さんは足元の技術や周りを動かす観察眼などが評価され、愛知県で唯一選出された。

遠征は4日間の日程で、韓国代表との合同トレーニングや文化交流のほか、伝統の「日韓戦」も2試合行い、大宮さんは第1戦にスタメン出場。中盤の底からドリブル突破で仕掛けて先制点を演出。守備でも1対1の強さを見せ、勝利(3ー0)に貢献した。「韓国の選手はパワーがあって当たりも強かった」。豪の韓国に対し日本は「細かくパスで繋いで得点機をつくるスタイル。攻守の切り替えやシュートの決定力、的確な声出しなど収穫の多い遠征でした」と気持ちをこめる。

ゴールシーンでは笑顔が弾ける二人の選手
ゴールシーンでは笑顔が弾ける

2つのクラブで存在感

3つ上の兄一輝君(宮城清和学園1年)の背中を追い、小学生クラブ・ジョイアFCでサッカーを始めたのは保育園年長のとき。週4日の練習で基礎と足技を磨き、4年生から実戦のピッチに立った。主なポジションは守備的ミッドフィルダー(MF)のボランチ。同学年チーム内で唯一の女子戦士だったが、突破力や巧みな足技は男子が参考にするほど。6年時は全日本選手権の県大会3位に貢献した。

粘り強いディフェンスで相手の攻撃の芽を摘み、好機とみるや瞬時に前線に飛び出し、得点シーンを演出する。いくつものキャスティングボードを操るユーティリティー選手。左右どちらからでも正確なパスを供給する〝二脚流〟もセールスポイントの1つだ。

ジョイアFCと並行して小学4年からは、なでしこリーグ1部の朝日インテック・ラブリッジ名古屋の下部組織「ラブリッジ名古屋ジュニア」に加入。6年時はフジパンカップ女子U12の県、東海大会制覇。昨年2月に滋賀県野洲であった全国規模の「びわ湖カップ」(参加32チーム)ではチームを優勝に導くと、最優秀選手賞を獲得。輝かしい戦績に厚みを加えていった。

「飛び級」でレベル証明

大宮那月さん
大宮那月さん

磯辺小を卒業後、所属クラブ(ラブリッジJr.)に通うため、名古屋市に居を移し、母親安美さんと2人暮らしをはじめた。同市北山中学(昭和区)のまだ1年生だが、〝飛び級〟昇格で3学年単位(各カテゴリー20人)のトップクラスに属し、公式戦にも出場。昨年はU15東海リーグ優勝。12月に栃木県ほかであった高円宮妃杯全日本選手権に参戦し、次世代のトップ選手とテクニックを競った。

身長150cmと小柄で、ちょっとした仕草にまだあどけなさが残る。だが、ユニホーム姿でピッチに立つと表情が一変し、獲物を狙うハンターのように眼光に鋭さが増す。足を止めない疾走スタイルは〝蝶のように舞い、蜂のように刺す〟と言ったところか。「スタミナ面や状況判断などまだ課題はいっぱい。さらに成長するために技術だけでなく人間力も磨いていきたい」と口元を結ぶ。

将来の夢は、の問いに「国内トップリーグで活躍してW杯に出場して、バロンドール賞を獲りたい」と笑顔が弾ける。

▶︎JFA(公益財団法人 日本サッカー協会)