耐えてつかんだ10度目の夏切符 15大会ぶりインターハイ団体出場

耐えてつかんだ10度目の夏切符 15大会ぶりインターハイ団体出場
インターハイに出場する豊橋中央高ソフトテニス団体メンバー。左から渡邉さん、田原さん、加藤さん、伊藤さん、田口さん、山内さん、川野さん、工藤さん

 激闘制し「伝統の底力」復活ー。豊橋中央高校女子ソフトテニス部(木村一裕監督)が今夏の全国高校総体(インターハイ)出場を決めた。近年は個人戦での参戦が多かったが、メーンとする団体戦は実に15大会ぶり。5月に一宮市であった県総体で優勝し、10度目となる夏切符を手にした。3月の全日本高校選抜で古豪復活の狼煙(のろし)を上げ、今回の本命Vで選手層の厚さを示した。だが、そのシナリオは決して筋書き通りではなかった。

豊橋中央高校女子ソフトテニス部

諦めなければ何かが動く

 県総体団体戦には男女各32校が出場。女子第1シードの豊橋中央は渡邉柚月、田原小麻千、山内優和、川野晏朱(以上2年)、加藤和奏、伊藤美涼、田口蒼葉、工藤智尋(以上1年)の布陣。選抜時のメンバーを入れ替え、粋のいい伸び盛りの1年生を多く起用した。

 豊田北、横須賀などを破って順当に4強入りすると、準決勝で豊川を下し、決勝で最多優勝回数を誇る岡崎城西を2ー1で破った。初戦から準決まで2ー0と記録上は順当勝ちに見えるが、どちらに転ぶか分からない緊迫戦の連続だった。豊川戦は3本(ペア)のうち2本が劣勢からの巻き返し。3面展開で行われた岡崎城西との優勝戦も最初の1本を落とし、2、3本目も優劣が入れ替わる一進一退となったが、デュース戦を取るなど2ペアが勝利。土俵際からの“うっちゃり逆転劇”だった。「人の心を動かし、感動を与える試合を」。チームスローガンの「MOVE(動く)」を粘りの逆襲で具現化した。木村監督は「気持ちでつかんだ勝利。諦めなければ何かが『動く』ということを感じたはず」と、選手たちの心の成長を口にする。

 落胆からの歓喜だった。72ペア(組)が出場した前日の女子個人トーナメント。豊橋中央からは5ペアが出場したが、1本もインハイ枠を取れなかった。ワン・ツーの豊田大谷をはじめ岡崎城西、菊華などが手にし、中央は三回戦までに姿を消した。翌日に控える団体戦の勢いも違ってくる。気持ちの整理がつかないまま再びコートへ。序盤は動きが硬かったのもも、汗の量とともにギアが上がり、1人ひとりが献身的なプレーで役割を果たした。「For the Team(フォーザチーム)」。個々の思いが重なり合い、厚い壁を突き破る一枚岩になった。

県総体で団体優勝し、肩を抱き合って喜ぶ選手たち

県総体で団体優勝し、肩を抱き合って喜ぶ選手たち

全国知り再始動

 主将を務める渡邉柚月さんは統制力があり姿勢でチームを引っ張る。田原小麻千さんは果敢に攻める積極プレーが持ち味。ボレーが得意の山内優和さんは今回の決勝で岡崎城西にリベンジ。川野晏朱さんのセールスポイントは粘りのストローク。ペアを組む加藤和奏さんと伊藤美涼さんは県Vを呼び込むキーマンだった。田口蒼葉さんはストロークに安定感が増し、工藤智尋さんは吸収が速く期待値が高い。3月の選抜大会は初戦で四天王寺(大阪)に屈した。「敗戦から学ぶものもあった。全国の実力を知ることができ、ここで活躍したいという気持ちが一層強くなった」と選手たち。
 総体ソフトテニス女子は7月31日~8月3日、京都府福知山・三段池科研電機テニスコートで。渡邉主将は「以心伝心プレーでどんな相手にも挑戦者として攻めていきたい。目標はベスト8」と気合いをこめる。

▶︎豊橋中央高校女子ソフトテニス部【公式】Instagram