豊橋南リレー2種目インターハイ
「南劇場」はまだ通過点。伝統のバトンは今年も全国へー。豊橋南高校陸上部(黒田昭夫、渡會啓太監督)の女子選手が、全国高校総体(インターハイ)に出場する。トラック競技の「花形」と言われるリレーをはじめ中距離と跳躍の計4種目。先月、岐阜メモリアルセンター長良川競技場で行われた東海総体で上位入賞し、全国切符を手にした。選手たちは「1人ひとりがベストを尽くし、心を繋いで記録と記憶に残る大会にしたい」と力をこめる。
小川さん800㍍/糟谷さん走幅跳でも全国決める
女子リレーは4×100㍍Rと4×400㍍Rの2種目で代表権を得た。選手層の厚い私学や市立がV戦線を形勢する中、公立の雄が立ちふさがる形で存在感を見せた。
走力に個のメンタリティが推進力を生む4×400㍍のマイルリレーで東海女王の称号を手にした。昨秋の東海新人は4分01秒18で5位。ここから着実にバージョンアップ。5月の県総体では中京大中京や安城学園といった私学の強豪を破り3分50秒38。この1位フィニッシュを追い風に、東海総体決勝では3分43秒70のチームベストを叩き出して東三河高校記録を塗り替えた。3年生の眞田あこ、小川遙妃、2年生の佐竹愛琉、羽田野景子、彦坂莉朱、糟谷朋葉の6人で予選、決勝を戦った。
予選は1走羽田野、2走小川、3走糟谷、4走彦坂を起用。3分51秒42で2位通過し、決勝は1走佐竹、2走小川、3走彦坂、4走眞田の布陣。佐竹が大外からトップでバトンをつなぐと、小川は後半ぐんぐん加速して首位をキープ。彦坂は中京大中京・岡田と終盤まで激しいつばぜり合いを展開し、最後は2強によるアンカー勝負。眞田は中京大中京・森の背後で飛び出すタイミングをうかがい、残り40㍍で回転数を上げて逆転。県大会に続いて「愛知に豊橋南あり」を誇示した。
4×100㍍リレーは予選、準決、決勝と1走彦坂、2走佐竹、3走糟谷、4走眞田の不動のメンバー。予選を47秒13で組1着通過すると、準決勝は46秒94で組3着。決勝で46秒66をマーク。6位フィニッシュで最後の1枚をもぎ取った。こちらも東三河高校新記録だった。
南高陸上競技部のインターハイ出場は12年連続。女子リレーの〝ダブル出場〟は7年ぶり3回目。過去最高はマイルの準決勝進出と、全国の壁は強くて厚い。「表彰台に立って、新たな歴史を刻みたい」と、進化の先にある可能性に賭ける。
アンカーを務める眞田あこさん(章南中)=カッコ内は出身中学、以下同=は抜群のスピードと勝負強さを持つ絶対的エース。先のU20日本選手権は24秒61で予選組3着だった。東海では有力視されていた個人200㍍を逃したが「チーム戦のリレーで悔しさを晴らす。狙うは3分30秒台(マイル)と日本一」と前を向く。小川遙妃さん(南稜中)は春先に故障して走れない時期もあったが、本来のスプリング力が戻ると加速度的に記録を上積み。県総体800㍍4位で立ち位置を確認し、東海大会でも4位に入ってインターハイを決めた。
佐竹愛琉さん(豊川西部中)はターボエンジンを搭載したような馬力のある攻撃的な走りが持ち味。後半もストライドが伸び、東海200㍍では準決勝に進出した。羽田野景子さん(南陽中)は身体バランスのいい切れのある走りが特長。1走を務めた東海予選では積極的な走りでチームに流れをつくった。彦坂莉朱さん(東陵中)は小柄だがスタミナがあり、逃げでも追い込みでも〝番手〟に関係なく自分のレースができる。糟谷朋葉さん(福江中)は身体能力の高いユーティリティー選手。中学時から期待値の高かった走幅跳でも全国に挑む。
4×100㍍Rはファイナル進出。4×400㍍Rはさらに上のトップ争いをチーム目標に置く。黒田監督は「本来の実力を発揮すれば結果はついてくると思う。勝負にこだわりながらレースを楽しんでほしい」と期待する。
個人でも入賞目指す
リレーメンバーの小川遙妃さんと糟谷朋葉さんは個人種目でもインターハイ出場を決めた。小川さんは800㍍、糟谷さんが走幅跳。
小川さんは東海準決2分12秒37で組3着。決勝で自己ベストの2分09秒81をマークして4位に入った。中学から中距離を専門とし、3年時は県大会出場。高校で体幹の強さとスプリント力が増し、追い込み型だが最後までフォームがブレない。全国では「(2分)9秒を切って入賞を目指す」
糟谷さんの東海記録は5㍍85(5位)。スピードに乗った助走から力強く踏み切り、しなやかな空中動作で弧を描く。柔軟性に脚力が加わったことで身体の使い方がよりスムーズになった。中学時は東海大会で準優勝したものの、その数日前にあった公式競技会(県総体)で参加標準に届かず全国を逃した。「2年前の悔しさを晴らすことができた」と口元を結び、インターハイ目標は「1本目から5㍍90以上を狙い、決勝に残って上位争いに加わりたい」
布施一葉200㍍2位、鈴木太智1500㍍3位
豊橋南高校のほかにも、東三河ゆかりの選手がインターハイ出場を決めている。東陽中出身で中京大中京2年の鈴木太智が1500㍍3分55秒16をマークし3位。同校1年で高豊中出身の布施一葉は200㍍24秒40で2位に入った。
また、全国には届かなかったが、トラック種目では眞田あこが200㍍25秒33、時習館2年の村松杏音が400㍍58秒05でともに8位入賞。豊橋商業3年の加藤愛菜は400㍍ハードル1分04秒26で7位とあと一歩だった。フィールドでは豊橋東3年の松坂碧翠が走高跳1㍍58で8位だった。
豊川高校は男女5種目でインターハイ出場。
【男子】
▷200㍍
⑥内藤翔真(2年)=21秒56
▷4×100㍍リレー
①森下蒼、内藤翔真、木林悠翔、巻口周平=40秒35
【女子】
▷3000㍍
②秋竹凛音(3年)=9分38秒25⑥小山和月(3年)=9分43秒63
▷100㍍ハードル
①三好澄果(2年)13秒92
▷5000㍍競歩
①川原愛夏(3年)25分09秒50