国スポで"わたSHIGA"輝いた 卓球少年女子チーム桜丘(愛知県)7年ぶりV

国スポで
国民スポーツ大会の卓球少年女子の部で優勝した、桜丘高選手で構成する愛知県チーム

 9月28日~10月2日に滋賀県・野洲市総合体育館で開催された国民スポーツ大会の卓球少年女子の部で愛知県チームが7年ぶり2度目の優勝を飾った。前回は桜丘と愛み大瑞穂の選抜だったが、今回は「チーム桜丘」で日本一を奪還した。選手たちは「インハイの雪辱と打倒大阪を果たすことができた。団体戦最終章を笑顔で終えることが出来ました」と、うれしそうに話す。

インハイの無念晴らし有終の美

 愛知県チームは、インハイ個人準Vのカットマン山室早矢(3年)、攻撃に厚みのあるパワープレーヤーの田旻一(同)、着実に力を付けてきた岩見百恵(1年)の布陣。予選リーグを順当に勝ち上がると、決勝トーナメント一回戦で石川県を3ー1。準決勝で北海道を3ー0で退け、強豪四天王寺で構成する大阪府との決勝へ。1番岩見が失い、2番山室の勝利で振り出しに戻すと、3番田のストレート勝ちで逆転。ターニングポイントは次の4番山室ー大阪・青木のエース対決。ここで山室が落とすと、5番に控える岩見と大阪布陣ではどう見積もっても岩見の方が分が悪い。つまり山室の勝利がV奪取への絶対条件。右シェーク攻撃型の青木とはインハイ準決勝で対戦し、ゲームカウント3ー1で勝っているが、実力はほぼ互角だ。デュースとなった第1G(ゲーム)を13ー11、第2Gも11ー7で奪ってリーチ。第3Gは落としたが、第4Gのデュース戦を13ー11で勝ち切り、悲願を達成した。

 実はこの決勝戦には「うれしい誤算」があった。競技進行上、4番、5番が同時に試合を進める2面展開で行われ、関係者の目が2つの台に注がれた。そんな中、5番のゲームの方が早く進行し、なんと岩見が大阪の格上に勝利。この時点で3勝目を挙げた愛知の優勝が確定。記録上は3ー1だが、山室の4番対決は団体戦から個人戦へ。このときの心境を山室は「アレっていう感じで、心の整理が難しかった。でも意地もあったし、次への自信にしたかった。うれしい気持ちを抑えて、モチベーションを保つのに必死だった」と振り返る。そしてMVP級の活躍を見せたのが田だ。予選から決勝まで1ゲームも落とさない完璧な内容で、特に決勝は逆転への布石を打つなど、大会を通しチームの精神的支柱だった。

山室早矢さん

山室早矢さん

田旻一さん

田旻一さん

岩見百恵さん

岩見百恵さん

ライバルが成長剤

 有終の美を飾った山室早矢さんと田旻一さん。「悩んだり落ち込むことも多かったけど、同学年のチームメイトのおかげで卓球も私生活も充実した日々を送ることができました」と笑顔をつくる。

 ともに1年時から団体戦の主力メンバーとして活躍。山室さんは今夏のインハイ個人シングルスで銀メダルを獲得した。大会前、極度のスランプに陥り、前哨戦の東海大会は二回戦敗退。カットの質が落ち、耐久戦にも粘りが効かなかった。「精神的にきつい時期でしたが、みんなの支えが何よりの安定剤だった。不安と怖さはありましたが、エイト決めで同じカットマンの冨田選手(四天王寺)に勝って自分を取り戻すことができました」と、仲間への感謝を口にする。卒業後は社会人選手として実業団でプレーする。「カテゴリーが上がってさらに厳しい試練が待っていると思うけど、選んだ道を信じて一歩ずつ成長していきたい。今の目標は全日本選手権ベスト8です」

 中国からの留学生・田さんも「日本の高校で色々な事を学び、頼りになる友達もできた。楽しい思い出ばかりです」と目を輝かせる。中学時は中国ジュニアベスト8。来日当初は日本語が理解できずホームシックにかかることもあったが、半年もするとすっかり打ち解け、部活の先輩とも冗談を言い合える仲に。好きな日本食?はハンバーグ。カラオケも得意で、十八番(おはこ)は日本のポップミュージック。卒業後は日本の大学に進む予定。「1年目から活躍し、在学中に『大学日本一』を獲りたい」と流ちょうな日本語で未来図を語る。