新聞販売店も組織力!時代と人を考えながら生き残る!
加藤新聞店(株式会社win&win)
代表取締役 加藤直人
加藤新聞店
加藤新聞店の創業は平成5年(1993年)。自分で2代目です。昔からスポーツや体を動かすことが好き。学生時代はサッカーに明け暮れ、大学まで続けました。家業について考えていなかった訳ではありませんが、大学を卒業したらスポーツ関係のアパレルメーカーで働きたいと思っていましたね。でも、大学2年の時に父親が他界したことで状況は一変。はじめこそ迷いましたが、新聞店を継ぐため、大学に通いながら新聞店で働き、少しずつ仕事を学ばせてもらいました。業務については覚えられたものの、社会人経験が無いまま加藤新聞店の代表となってしまったので…今思えば、従業員さんたちもやりにくかったと思います。
会社では社長が一番偉い?
学生から修行期間を経て、社会を知らないまま新聞店を任されたので、会社の仕事はもちろんですが従業員さんとの関わり方が最大の壁でした。若かったので考えも浅く「謙る必要はない。会社は社長が一番偉い!」という大きな勘違いからスタート。その認識を持っているので、目上の従業員さんに対する立ち居振る舞いや、接し方に困惑したのをよく憶えています。「偉いんだから指示を出せばいい!」「でも、失礼じゃないかな…」。加えて、従業員さんたちの生活がかかっているというプレッシャーに押しつぶされそうでしたね。そんな状況を見かねた一人の女性ベテラン従業員さんが手を差し伸べてくれました。実質的なうちの会社のボスです(笑)。仕事から人との接し方まで根気よく教えてくれて、今でも母のように慕っています。組織は人で成り立っていると実感したのはこの時、以降、働き方や業務の柔軟性を念頭に置いた組織づくりに注力してきました。ありがたいことに、その甲斐あって人手不足に悩むこともありません。数年前には大病を患い、長く会社を空けてしまった時も、皆んなが本当に頑張ってくれて「自分がいなくてもイケるな」って思うくらい、しっかり支えられています。
誰もがWIN&WINに
新聞販売店は、地域超密着の仕事ではありますが、直接お客さんと接する機会はほとんどありません。ただ、何らかのカタチでお客様に感謝の気持ちを還元できないかと始めたのが「地域クーポン」でした。当店の販売エリアにで新聞を購読されている飲食店や小売店にはPRとして、一般の購読者にはお得を配るクーポン券です。会社としての利益が一方通行では、いつか行き止まりになると考えています。利益を循環し、社名にもしたような「WIN&WIN」の関係でなくてはなりません。コロナ禍などで飲食店が減少したことで、現在はクーポンの発行を控えていますが、新聞だけではなく、豊橋全体の情報やお得を読者の皆さんに届けられる、そんなサービスを作りたいと思っています。


「新聞はどの世帯もとっていて当たり前」「情報は新聞から」なんて時代は遠い昔。今は手のひらで世界とつながり、リアルタイムで情報が得られる時代となりました。以前と比べ、読者に対する新聞の商品力も落ち、新聞店は時の流れとともに斜陽産業へと変わっています。これからの新聞販売店は考えなければ生き残れません。ただ新聞は、情報の信頼性や深みのある解説、地域性も強みですし、情報があふれる時代だからこそ「確かで整理された情報」に触れる価値は大きいとも感じています。私たちの暮らしや学びを支えるメディアです。物価高騰、値上げは当たり前の世の中で、これからの未来を見据えながら、新聞購読以外の顧客サービスの拡充を図りながら、笑顔でお仕事に励みます。