スポーツ春秋
声を掛けてくれたのは、世代を代表する女子スプリンター。5月4日、豊橋市陸上競技場。だが、そこは彼女の『ホーム』ではない。「弟の応援に来ました。午後は自分のレースがあるから瑞穂(北陸上競技場)に向かうんです」
中京大中京に通う布施一葉さん(3年)と久しぶりに再会した。高豊中時代に200mで日本一に輝き、高校進学後も4×100mリレーでインハイ2連覇に貢献するなど、数々の記録と記憶を刻んでいる。中学時は突然の脚光に気持ちが追いつかず、選ぶ言葉も控え目だったが、強豪校に進学してアスリートとしての器が大きくなった。苦悩と栄光、そして何度も挫折を経験する中で己を鼓舞する術を覚えた
注目が集まる高校集大成の夏。「自分に期待しています」。かけっこが好きな少女のような笑顔が返ってきた。