県総体V夏の選手権へ弾み
桜丘高校軟式野球部は、先ごろ知多運動公園野球場ほかであった県高校総体で2年ぶり5度目の優勝を果たし、来月から始まる夏の選手権予選に弾みを付けた。昨秋の県新人戦は決勝で愛工大名電に大敗。そこから這い上がるように心と技をアップデートしてきた。最終目標は東海大会で名門中京を破り、全国選手権で結果を残すこと。「本当の勝負はこれから」と、選手の目の色が変わってきた。
桜丘高校軟式野球部
打倒中京掲げ狙うは2度目の全国
高体連主催の総体は、他種目のように全国開催(インターハイ)はないが、夏の選手権予選の前哨戦の位置づけ。ここでのタイトル奪取がアドバンテージとなって同予選を優位に動かすことになる。
県大会は9校で争われ、第2シードの桜丘は準決勝で名城大附を10ー3で退け、決勝は名古屋の強豪享栄と対戦。三回の先取点で主導権を握ると、五回に連打で4点を奪って勝負あり。7ー0の完封勝ちだった。準決、決勝と七回コールドで締めたが、圧巻は緑との一回戦。終盤までゼロが並ぶ投手戦が続き、八回に2番坂本の左越適時打で均衡を破ると、力投を続ける先発立石が最終回もぴしゃりと抑え1ー0。ここから上昇気流に乗った。

絶対的エースの立石七聖
主戦立石七聖(2年、豊橋東部中出)が全試合1人で投げ抜いた。長身から投げ込む右の本格派。角度のある速球を生命線に、落差の大きい変化球を巧みに投げ分け、走者を背負っても冷静な投球術で要所を締めた。
スタメンは立石ー梅藤翼のバッテリーをはじめ2年生5人の若いチームだが、牽引するのは1、2番を打つ橋山広(桜丘中出)と坂本輝斗(青陵中出)の3年生2人。橋山は俊足巧打の主将、坂本は小技がうまく勝負強い。この上位が塁をかき回し、鈴木悠斗(2年、青陵中出)、福井涼月(2年、豊岡中出)の中軸が返す。県総体では9番高橋大(2年、豊橋中部中出)が14打席10出塁と好機を演出し、得点方程式を構築した。
春先の近畿遠征や神奈川遠征で天理、三浦学園、日大三などの全国区の強豪と対戦。攻守の底上げと実戦力強化を図りながら「打倒中京」に照準を合わせてきた。「今回の県優勝がフロックだったと言われないよう、ここからさらにチームの完成度を上げていく」
高校球児の夏は、硬式は阪神甲子園、軟式は兵庫・明石球場が舞台。桜丘は8年前に東海大会を制して本大会に進み、ベスト8入りした。「東海で岐阜中京を破り、夏の全国で桜開花」が選手たちが描くシナリオ。勝ち方を覚え、回転数を上げながらその時を待つ。