桜丘男子"1ゴール差"で全国逃す 宿敵中部大第一に延長の末惜敗

桜丘男子
タイムをとって選手に指示を送る水越監督

散るも勉強。まだ先があるー。インターハイ切符を賭けた県高校総体バスケットボールの男女決勝が5月31日、東祥アリーナ安城で開かれ、男子の部「桜丘ー中部大第一」は延長戦の末、69ー67の1ゴール差で中部大第一が制し、全国出場を決めた。桜丘は追う展開が続くもピタリと背後につけ、後半の猛チャージで逆転に成功。延長でも驚異的な粘りを見せたが、最後に力尽きた。女子は女王桜花学園が星城を突き放して貫禄勝ち。桜丘女子は5〜8位順位戦に進み6位だった。男女各上位3チームは今月21日から三重県四日市市で開催される東海総体に出場する。

県高校総体バスケット

男子の県頂上決戦は、大会史に残る激闘だった。ビデオの目を再生すれば、いくつのも分岐点が映し出される。まさに意地と誇りを賭けた天王山だった。

「高さとパワーの中部大第一VSスピードと組織力の桜丘」の構図。2月にあった県新人戦は90ー64で桜丘が勝利しているが、戦力はまだ未知数で参考にはならない。立ち位置的には桜丘は挑戦者だった。

相手のセンターを抑え豪快なシュートを放つトゥバフェイ

相手のセンターを抑え豪快なシュートを放つトゥバフェイ

開始直後に飛び出したのは中部大第一。2本の連続ゴールで口火を切ると、森蒼心、森裕都のシュートですぐさま応戦。その後一進一退の攻防が続いた。中部大第一はゴール下の強さを発揮し、桜丘は攻守の要竹内光一の広い視野にモハメドジェンや近藤雄大らが対応。オールラウンダーの竹内自身も果敢に切り込んで効果的なボディブローを打ち込んだ。

ケガから復帰し存在感を見せた森裕都

ケガから復帰し存在感を見せた森裕都

攻守の要として試合を動かした竹内光一

攻守の要として試合を動かした竹内光一

前半を終わって26ー21。5点を追う桜丘は反転攻勢を狙うも、逆に序盤は離される展開に。それでも前田晴舞の3Pシュートやアレキサンダーのゴールで粘り強く食らいつき、第3Q終了時で3点差。第4Qは目まぐるしく優劣が入れ替わり、残り3分、竹内の3Pシュートで逆転に成功すると、残り1分20秒に森蒼心の3Pが決まって57ー52。5点差を付けてそのまま逃げ切るかと思われたが、中部大第一が土壇場で追いつき58ー58。悲鳴と歓声の中で延長戦に突入した。

相手陣内に切り込む前田晴舞

相手陣内に切り込む前田晴舞

命運かけた5分間。中部大第一が先手を取って桜丘が追う展開。タイマーが残り3分を示した時点で桜丘7点のビハインド。ここから前田晴舞の3Pシュートなどで懸命に食い下がり、残り5秒で2点差。最後にフリースローの同点機を得たが、勝利に沸いたのは中部大第一だった。

勝たせてやりたかった

戦術、チームカラー、選手起用と互いに完全燃焼の名勝負だった。100点ゲームで勝ち上がってきた、これぞ「2強対決」を強固に発信した。中部大第一は先に自分たちの形をつくってプレッシャーを掛け、桜丘は献身的なディフェンスから速攻やアウトサイド攻撃で相手のほころびを突いた。切り取れば、劇場型のしびれる場面がいくつも出てくる。司令塔として試合を動かした竹内光一は「守勢でも下を向く選手はいなかった。この敗戦を胸に刻み、必ず雪辱を果たす」と口元を結び、ケガから復帰したばかりの森裕都は「万全の状態ではなく、チームに迷惑を掛けてしまった。夏総体は逃したが、まだ先がある。悔しさを晴らすためにも東海ではテッペンを獲りたい」と次戦を見据える。

水越悠太監督は激闘を振り返り「想定に近い試合内容だった。ただ、勝つチャンスはあったし、勝たせてやりたかった」と天を仰いだ。前半は粘り強く耐え、後半から攻撃のギアを上げるーが頭に描いた戦前予想図。その読み通りになったが、女神は勝負の厳しさを教えた。「選手たちは本当によく戦った。実力以上のものを出してくれた。それだけに勝たせてやりたかった」。自身を責めるように『勝たせてやりたかった』という言葉を2度繰り返した。

「この敗戦を糧に選手も私も再出発です」。大粒の汗をタオルで拭い、目は真っ赤だった。

準優勝表彰を受ける桜丘=写真はいずれも東祥アリーナ安城で

準優勝表彰を受ける桜丘=写真はいずれも東祥アリーナ安城で

▶︎桜丘高等学校 バスケットボール部