豊橋シンクロナイズドスケーティングクラブ「Sparkle」ジャパンオープン連覇
氷上で美と技を表現する豊橋シンクロナイズドスケーティングクラブ(石川郁予監督、以下豊橋シンクロ)は、今月8、9日に滋賀県木下カンセーアイスアリーナで開催された「2025ジャパン・シンクロナイズド・スケーティング・オープン」で2連覇を達成。大会通算9度目の金メダルを獲得した。年齢もキャリアも違う個の集団が妖精に扮し、動く絵画のように氷のキャンパスを舞い、心に残る作品を仕上げた。
大会通算9度目の金メダル
シンクロナイズドスケーティングは、フィギュアスケートの団体競技。スピンやステップなどのシングル的要素と、様々なフォーメーションで陣形を万華鏡のように変化させていくシンクロ的要素を組み合わせて〝造形美〟を発信。「氷上のチア」とも呼ばれている。

逆転優勝を果たし、歓喜するメンバーたち。
ジャパンオープンは3つのカテゴリーがあり、豊橋シンクロはチーム「Sparkle」として前回同様、競争率の高いオープンエイジ部門(年齢制限なし、フリープログラム)にエントリー。小学4年生から50代女性までの11人編成で、経験値も身長もばらばら。名古屋や浜松など市外から通う選手も多く、〝合わせ技〟の底上げに日数を要したが、ベテランが成長途中のジュニアをフォローしながら完成度を高めてきた。


演技時間は約3分。柔らかな音楽に乗って全員で円の形を作る「サークル」、3列以上のラインで滑る「ブロック」、風車のように回転する「ウィール」などの団体演技に、表現力や構成、一体感といった芸術点をポイント換算し、順位を出す。
前回女王のSparkleは最終滑走。他チームの演技がすべて終えた時点で暫定1位は前年2位の茨城シンクロの40・11点。豊橋シンクロの前年の優勝得点(36・98点)より3ポイント以上高く、「正直届かないかな、と思ったけど、選手たちは不安と緊張の中で覚悟を決めていたようです」(石川監督)。結果にこだわらず悔いの残らない演技を。その当たって砕けろの開き直りが奏功し、笑顔弾ける〝普段着のパフォーマンス〟を披露。心を引きつける魅せる演技で観客をファンタジーの世界に引き込み、その対価が44・11点の最高得点となった。
石川監督は「(首位を)守るのではなく、攻めの演技で新たな1ページを刻んでくれた」と選手たちを称える。V奪還の瞬間は全員が小躍りして喜びを共有し、大粒の涙を流した。以心伝心でつかんだ9度目の金。そのメダルより重い「絆」が進化の源泉なのだろう。