持ち味発揮して“昇り竜”を演出。東三河唯一のドラゴンズJr.メンバー。
今月26日~29日に明治神宮野球場ほかで開催されるプロ野球12球団のジュニアチャンピオンシップ、NPBジュニアトーナメント(KONAMICUP)第20回記念大会に、少年軟式野球・高師スカイラークスに所属する高師小6年の榎本桜志郎(おうじろう)君(12)=写真、浜道町=が、中日ドラゴンズジュニア(山北茂利監督、以下ドラゴンズJr.)のメンバーとして出場する。身長162cm、右投右打。背番号「11」。登録ポジションは投手兼外野手。「自分の役割をしっかり果たし、チームの勝利に貢献したい」と右腕に力をこめる。
プロ野球12球団ジュニアトーナメント出場。高師スカイラークスから2人目の選出。
ドラゴンズJr.のセレクションは8月に行われ、愛知、岐阜、石川など中部地方を中心に過去最高の345人が応募。1次選考で走力や遠投、瞬発力などの基礎能力をチェックし、2次はフリーバッティング及びシートノック。本格的な絞り込みに入る3次以降は試合形式の実戦で適応力や野球IQ、将来性などを審査。いくつものミッションを突破した精鋭16人が〝若竜〟に選出された。榎本君は遠投81mの強肩と投手としてのポテンシャルの高さが評価された。制球力を生命線に、ピンチにも動じない攻めのピッチングがプロOBらの目に留まった。豊橋からのメンバー入りは2年連続。高師スカイラークスからは立花祥希選手(現國學院大3年)以来2人目。
チームは9月28日に発足式を行い、翌日から名古屋圏を中心に始動。毎週末、県内外の選抜チームや高校女子クラブなどと対戦し、結束力を高めてきた。先月初めに大阪遠征でソフトバンクJr.、オリックスJr.と強化試合を行い、本番を想定した選手起用で現在地を確かめた。同世代の〝選ばれし戦士〟と一緒に白球を追い「みんな意識が高く、すごく刺激になる。守備に特化した選手や中学生級のパワーヒッターもいて『もっと上手くなりたい』と思わせてくれるところです」。そして「(外野守備は)初挑戦だったので、ボールの追い方や内野手との連携など勉強になった」と収穫を口にする。

柔らかなフォームから切れのある速球を投げ込む榎本君
小学2年でマウンドへ
父親や5つ上の兄丈一郎君(岐阜中京高2年)の影響で幼稚園年長から野球をはじめた。遊びの延長からルールや基礎を覚え、小学2年で投手デビュー。経験を積み、皮膚感覚で身に付けた技巧術をセールスポイントに頭角を現わすと、5年時(昨年度)は若草リーグ、中日旗、夏のジュニア選手権の3大会制覇に貢献。今年度はまだチームタイトルこそないが、つねに優勝候補に挙がっている。
「ピッチングが巧み」とドラJr.のコーチ陣が口を揃えるように、内外角の出し入れや勝負どころでの制球力が光る。柔らかなフォームから切れのある速球を投げ込み、決して狙って三振を奪いにいく豪腕ではないが、緩急を使いながら自分のリズムに持ち込む。気持ちの切り替えもうまい。「投球の幅を広げるためにも小学校卒業までにストレートの球速をあと10km上げたい」と力をこめる。打順は切り込み役の1、2番が多く、広角に打ち分けるシュアなバッティングで高打率を残す。選球眼もいい。

広角に打ち分けるシュアなバッティングが持ち味
NPBトーナメントは12球団を3ブロックに分け、予選トーナメントの各1位が決勝トーメントに進む。今年は20回大会を記念し、独立リーグなどから4チームが招待され、16チームで日本一を争う。ドラゴンズJr.の初戦の相手はヤクルトJr.(26日、明治神宮野球場)。チーム目標はもちろん3年ぶりのV奪還だ。
中日で活躍する高橋宏斗投手や石川昂弥選手らはジュニアチームの〝先輩〟。彼らも着用したユニホームに袖を通し、榎本君は「(大会では)緊張をエネルギーに変えて、自分の力がどこまで通用するか試したい。そして、いろんな選手の長所を吸収したい」と話す。球児としての目標は「もっと努力して、U15の日本代表に選ばれるような選手になりたい」。高校は「やはり甲子園を狙える強豪に進みたい」と口元を結ぶ。