可能性を信じて為せばナル U-15W杯野球 日本代表初Vに貢献

可能性を信じて為せばナル U-15W杯野球 日本代表初Vに貢献
U-15野球の日本代表としてワールドカップに出場し、投打に活躍して初優勝に貢献した福井那留君

「豊橋の侍」世界に名前を刻んだー。南米コロンビアで開催された「第6回WBSC Uー15ワールドカップ」で、井端弘和監督率いる日本代表が初優勝を飾った。愛知豊橋ボーイズ(豊橋スカイラークス)から選出された豊橋北部中3年の福井那留(なる)君(15)=下地町=は、2試合に先発登板して2勝を挙げ、DHとして打撃でも勝負強さを見せるなど「二刀流」で勝利に貢献した。「世界と対峙して多くを吸収し、野球の奥の深さを知ることができた。この経験を糧にさらなる高みを目指す」と、澄んだ目で語る。

豊橋北部中3年 福井那留君(愛知豊橋ボーイズ所属)

二刀流で大車輪の活躍

ワールドカップには12カ国が参加。サムライユースはオープニングラウンド(R)でドミニカ共和国、イタリアなどに打ち勝ち5戦全勝。福井君は第3戦のコロンビア戦で先発登板し、味方の援護もあって14ー3で快勝。続くグアムとの第4戦ではランニング満塁本塁打を放ち、本塁打王(賞)を獲得した。

2度先発登板し、巧みな投球術で海外のパワーヒッターを抑えた

2度先発登板し、巧みな投球術で海外のパワーヒッターを抑えた

先発したコロンビア戦は完全アウェーでしたが、雰囲気に飲まれないよう自分のピッチングに集中しました。四回途中まで投げ、序盤から大量得点の援護もあって納得のいくピッチングができました。グアム戦のホームランは第1打席。走者を還すことだけを考えて振り抜き、右翼手の頭上を越すことができました。初回の先制弾だったのでチームに勢いをつけることもできました。大会唯一の本塁打だったので、運良く賞をいただくことができました。オープニングRのターニングポイントは第5戦の対プエルトリコ。途中まで劣勢でしたが逆転勝ちし、ここで皆んなのギアが上がりました。

スーパーRメキシコ戦で2度目の先発登板。最速142㌔のストレートと落差の大きい変化球で試合をつくり、6ー1の完投勝利(被安打3)。サイズの違う長距離砲を相手に圧巻の投球術を見せた。決勝で再びプエルトリコと対戦し、7ー6で勝利して世界一に輝いた。

海外選手はパワーヒッターばかりで、油断するとメッタ打ちにあうので、走者を溜めないように渾身の力で投げました。メキシコ戦は直球を主体に、スライダーとカーブでタイミングを外すことができた。試合前に吉見一起投手コーチから「お前の真っ直ぐは打たれないから自信を持っていけ」と言葉を掛けてもらい、試合後は井端監督が「最高のピッチングだった」と拍手で迎えてくれました。ただ、自己採点は80点。1失点と四球1でそれぞれマイナス10点ずつです。

優勝の瞬間は歓喜に沸きましたが、心残りがあるとしたら1敗を喫したチャイニーズ・タイペイ戦ですね。途中まで4ー1でリードしていて、勝利目前の最終回表にひっくり返され、その裏追いつけずに5ー6の逆転負け。あの場面を思い出すと、勝った試合以上に悔しさが込み上げてきます。次戦(対メキシコ)の登板が決まっていたので、流れを変えなければと気合いが入りました。

10日間にわたる海外遠征を通し、技術的にもメンタル的にも成長できたと言う。全国から集まった侍ジュニアと行動を共にし、野球への考え方や取り組む姿勢も参考になった。メンバーのほとんどが甲子園出場を狙う強豪校に進む予定だ。

メンバーとは大会前から国内合宿で親しくなり、現地でも「進路は決まったの」「あこがれのプロ野球選手は」などと野球談義で盛り上がっていました。楽しい遠征でしたが、日が経つと日本食が恋しくなって。正直、現地の食事は皆んな口に合わなくて、帰るころには全員体重が落ちていました(笑)。

感動の詰まった忘れられない夏になりました。この経験を成長剤にもっともっと進化していきたいと思っています。次の目標は甲子園出場。1年生から活躍できる選手になりたいですね。

9日、豊橋市役所を訪れ、浅井由崇市長(左)と山西正泰教育長(右)に世界大会優勝を報告した福井君

9日、豊橋市役所を訪れ、浅井由崇市長(左)と山西正泰教育長(右)に世界大会優勝を報告した福井君