好記録追い風にいざ決戦の地へ

好記録追い風にいざ決戦の地へ
2年連続で全中出場を決め、上位入賞の期待がかかる榎本実莉さん

今月17~20日、福井運動公園陸上競技場で開かれる第51回全日本中学校陸上競技選手権(全中)に、豊橋から男女7選手が出場する。〝君の憧れ 君の努力 その全てを北信越に〟をスローガンに、次の陸上界を担う若きアスリートが力と技を競う。豊橋勢は一昨年が男子800㍍、昨年は女子200㍍で日本一を持ち帰るなど、毎年輝かしい戦績を残している。そして今年もトラック、フィールド種目に期待値の高い有望選手が決戦の地へ向かう。出場選手は全員、部活動と並行して中学陸上クラブ「JACT」で能力を伸ばしている。

全中陸上へ豊橋から男女7選手

昨年の悔しさ晴らす
女子100㍍ 東部3年 榎本実莉さん

榎本実莉さん

榎本実莉さん

県通信決勝で12秒15を出し、参加標準(12秒53)突破。2年連続出場を決めた。県総体の予選で12秒11をマークして大会新樹立。決勝は12秒12で2位。特筆は県通信予選。追風参考ながら11秒台(92)を出して熱視線を浴びた。

力強さとしなやかさを兼ね備えた高速スプリンター。序盤からギアをトップに入れ、回転数を落とさずそのまま逃げ切る先行突破型。昨年の全中は直前に体調を崩し、本来の実力を出せず無念の予選落ち。「全国の悔しさは全国で晴らす」と雪辱に燃える。強豪と競う中で、目標とする11秒台は決して不可能なタイムではない。「決勝に残って自分の力を試したい」

将来性豊かな万能選手
女子100㍍ハードル 二川2年 加藤光桜さん

加藤光桜さん

加藤光桜さん

100㍍ハードルで全国を決めた加藤光桜さん(左)と川畑綾音さん(白ユニホーム)

100㍍ハードルで全国を決めた加藤光桜さん(左)と川畑綾音さん(白ユニホーム)

県通信の予選レースで14秒22をマークし、参加標準(14秒80)突破。早々と全中確定を打った。決勝は14秒48で優勝。続く県総体は予選14秒21で組1着、決勝は14秒17で2位だった。

走力、跳躍力ともハイスペックなオールラウンダー。吸収力と適応力があり、どんな種目でも器用にこなすなどアスリート偏差値が高い。小学時から陸上クラブに所属し、6年の時は100㍍14秒22で全国2位に輝いた。ハードルは中学から始め、持ち前の脚力にバネを活かしたハードリングが融合。5月の春季中学東三で14秒62をマーク。この時点で標準を切っており、今夏は早い段階から全中「出場」ではなく「入賞」に照準を合わせる。「13秒台を出して決勝レースに残りたい」

競争力高めて急成長
女子100㍍ハードル 豊岡3年 川畑綾音さん

川畑綾音さん

川畑綾音さん

県通信予選で14秒46を出して全中を決めると、県総体予選14秒64、決勝は14秒25で3位。この種目は10人以上が全国進出を決めており、熾烈な上位争いの中で潜在能力を引き出してきた。

小学時代からハードル技術を身体に覚え込ませたが、目立った戦績は残せなかった。中学に進んで走力とともに持久力もアップデート。2年秋の新人戦あたりから記録が伸び始め、「周りに強い選手が多いから刺激になる」と、競争力を植え付けながら自らを奮い立たせてきた。序盤から仕掛ける先行逃げ切り型。スピードの回転数が上がったことで後半もストライドが伸び、勝負強さが増した。彼女も全中目標を13秒台に置く。

総体記録塗り替える
女子走幅跳 豊岡3年 廣瀬実南さん

廣瀬実南さん

廣瀬実南さん

県通信予選で自己ベストの5㍍34を跳んで基盤をつくると、県総体決勝2本目に5㍍46を記録し、参加標準(5㍍45)突破。続く3本目に大会新となる5㍍61をマークし優勝。勢いを加速させながら全中に乗り込む。

小学時代から陸上クラブに通って走力を磨き、中学入学当初は短距離に軸足を置いていたが、1年秋に走幅跳に転向。昨秋の県新人戦は5㍍10で2位。以来、全国をターゲットに記録を追ってきた。

体幹が強く、助走のスピードを活かした力強い踏み切りで大きな弧を描き、空中動作も安定している。気持ちのつくり方がうまく、調整能力も高い。全中目標は「5㍍70を跳んで入賞を目指す」

全国決める渾身の一投
女子砲丸投 高豊3年 吉本真琴さん

吉本真琴さん

吉本真琴さん

県総体予選を3位で通過。決勝3投目に12㍍61をマークして参加標準(12㍍50)をクリアした。12㍍超えはあっても、標準突破はこの時の一投のみ。「集中力を切らさず、強い気持ちで投げることができた」と安堵(ど)の表情を見せる。

ボディバランスが良く、走力や跳躍力もあるユーティリティ選手。1年秋から砲丸投を専門に時間を割き、昨年の総体は9㍍超で東三優勝。今年5月の春季東三河大会で11㍍72を出し、勝負できる態勢を整えた。身長160㌢と決して大柄ではないが、体の芯がしっかりしていてパワー以上に教え込まれたテクニックで記録を上積みする。全中に向け「大舞台に緊張することなく、実力を発揮して上位争いしたい」

ダイナミックな走りで全中出場を決めた三高璃久君(ゼッケン13616)

ダイナミックな走りで全中出場を決めた三高璃久君(ゼッケン13616)

2種目で参加標準突破
男子100㍍ 東陵3年 三高璃久君

三高璃久君

三高璃久君

県通信予選で10秒85を出し、大会新で参加標準(11秒20)突破。県総体は予選11秒04で組1着。決勝では10秒87をマークし、2位ながら大会記録を塗り替えた。県通信の200㍍でも22秒67で参加標準(22秒75)を切ったが、全中では100㍍にエントリー予定。

183㌢の長身を活かしたパワーあふれる走りで序盤からストライドが伸びる。ダイナミックだが身体のブレが少なく、最後の競り合いにも強い。小学時代は軟式野球で足腰を鍛え、守備範囲の広い外野手だった。中学で走力に切れが加わり、昨年の総体は県で11秒40でマークし、東海でも7位に入った。今夏は東三河通信で標準に届き、気持ちのスイッチが一段階上がった。全国では10秒6台が目標。

ファイナリスト目指す
男子400㍍ 章南3年 小嶋朔弥君

小嶋朔弥君

小嶋朔弥君

県通信予選で50秒92を出し、参加標準(51秒60)を突破。決勝で自己ベストの50秒88をマークして2位。県総体決勝は51秒41で3位だった。

小学時代からクラブで走力を磨き、その貯金がいまのスプリント力に生きる。短距離走から2年秋に400㍍に転向。その年の新人戦は56秒台で東三河大会4位。県大会は決勝レースに進めなかったが、記録上9位だった。冬場の走り込みでスタミナを付け、中盤以降もフォームが崩れなくなった。スタートの飛び出しで流れをつくり、粘って凌いで1秒を削る。「残り100㍍でギアを切り替えて後続を引き離す」が頭に描くレースプラン。「全中では49秒台を出してファイナルに残りたい」

陸上で勝負したい 蒲郡からJACTへ
問川蓮斗君

問川蓮斗君

問川蓮斗君

「目標を持って陸上に打ち込みたい」と、JACTで力を付ける蒲郡在住の問川蓮斗君(蒲郡中3年)も100㍍で標準を切った。県通信予選10秒87で突破すると、決勝は11秒49で4位。県総体は予選11秒17(組2着)、決勝11秒26で8位だった。

「(陸上競技に)打ち込める環境が良かった」と片道30分以上かけて通い、仲間と刺激し合いながら競技力を高める。まだ粗削りだがピッチに切れがあり、フォームが安定してきた。全中では「納得のいく記録を残し、感謝を伝えられる大会にしたい」と意気込む。

東海大会に矢野君、原田さんも出場

矢野怜青君

矢野怜青君

原田樹さん

原田樹さん

7日に三重県で開催された東海大会には全中出場者のほか、県総体で入賞した青陵の矢野怜青君と、羽田の原田樹さん(ともに3年)が出場した。矢野君は110㍍ハードル、原田さんは走高跳。

県総体で矢野君は予選15秒15(組2着)、決勝15秒02(参加標準15秒00)で6位。原田さんは予選1㍍49。決勝は1㍍54をクリアしてトップだったが、全中標準(1㍍60)に僅かに届かなかった。