あの金蘭会に勝った 中央高バレー“熱い夏”ロックオン

あの金蘭会に勝った 中央高バレー“熱い夏”ロックオン
県新人、東海選抜を制し、全国私学選手権では金蘭会を破った豊橋中央高女子バレー部

 豊橋中央高校バレーボール部が「熱い夏」を予感させる。男子は県5指に入り、打倒・愛工大名電を掲げ悲願のインハイ初優勝を目指す。私学選手権で結果を残した女子は県勢力図の中心軸。順当にいけば全国で“番手”を争う存在。「1つ1つ壁を突破し、この地域のバレー界を盛り上げたい」。昨夏は野球部が旋風を起こした。「負けてはいられない」と、選手の目の色が変わった。

女子

 ノンストップの快進撃を続け「強い中央が戻ってきた」は県関係者の声。誠信や人環大岡崎に後塵を拝し、豊川の引き立て役に回ったこともある。様々な荒波を経験してきた「不沈艦」が、まだ見ぬ景色を求めて大海原へ。

 全日本ジュニアオールスターに選出された白井美有をはじめ多彩な攻撃陣を誇る。早坂優杏は広角打が冴え、巧打のミドル仲村優希、身体能力の高い鈴木煌来と、どこからでもミサイル砲が飛んでくる。勝負どころで中川咲空も貴重な得点源だ。起点となるセッター足立歩優は動体視力が高く好機を見逃さない。レシーブの要はリベロ近藤雅。瞬時の判断と献身的なプレーで前線に勢いを送る。主将の小嶋こはるは冷静な目で流れを読むチームの精神的支柱。

スパイクを叩き込む仲村優希(県新人戦より)

スパイクを叩き込む仲村優希(県新人戦より)

 2月にあった県新人戦優勝は常勝へのプロローグ。1カ月後の3月に静岡県で開催された東海選抜ではグループ予選でサレジオ(静岡)、岐阜第一、宇治山田商(三重)を一蹴。上位8校によるAグループ決勝トーナメントでは富士見(静岡1位)、誠信(愛知3位)、済美(岐阜1位)を下し、2度目の優勝を果たした。予選から決勝まで全試合ストレート勝ち。加えて済美との決勝は25ー14、25ー12とほぼダブルスコアの圧勝だった。

 そして圧巻は、インハイや春高を主戦場とする強豪が集結した全国私学高校男女選手権(さくらバレー2026)。近江や國學院大栃木、札幌山の手などを破って8強入りすると、決勝トーナメント一回戦でV候補筆頭の大阪・金蘭会と対戦。第1セットは4点差で失ったが、2セット目は25ー14で快勝。接戦となった第3セットを25ー22で奪い、大会史に残る“波乱”を起こした。金蘭会と言えば昨年のインターハイ、春高バレーで日本一に輝いた絶対女王。その大本命を破ったものだから、会場は異様な雰囲気に包まれた。続く準決勝は優勝した下北沢成徳(東京)とあたり、フルセットの末惜敗した。準優勝は横浜隼人、3位は豊橋中央と敬愛学園(千葉)だった。

 県新人戦、インハイ予選、春高予選の「愛知3冠」を掲げて始動し、最初の1つを取った。今のところ隙や油断は見当たらない。だが何が起こるか分からないのが高校生の競技スポーツ。勘解由圭太監督は「挑戦者の姿勢を崩さず前進あるのみ。信じたバレーを貫けば結果は付いてくると思う」。機は熟し、再びブームメントを起こす構えだ。

男子

インハイ切符目指し打倒・名電

 「高さと攻撃力で旋風を起こす」ー。乾いたスパイク音を響かせながら、全国への扉をこじ開こうと躍起だ。

 前チームの主力が4枚残り、緩急を覚えて勝負どころを逃さなくなった。新体制始動後、今年に入って東三河新人戦を圧倒的な強さで1位通過すると、県新人戦では準々決勝でシードの栄徳に2ー0のストレート勝ち。準決勝で優勝した愛工大名電に屈したが、3決では古豪星城に逆転勝ち。セッターをはじめケガ人を抱える中で大きなインパクトを残した。

 8年ぶりに出場した東海選抜。グループ予選で聖隷クリストファー、大垣日大、四日市工とネットを挟み2勝1敗。上位8校によるAグループの決勝トーナメントに進出し、一回戦の相手はグループ予選で不覚を取った静岡1位の聖隷クリストファー。予選時はストレート負けだったが、2度目の対戦では広角アタックやブロックが機能し、フルセットの接戦に持ち込んだ。

 男子の県勢力図は、東海選抜でもタイトルを取った愛工大名電が頭1つリード。ここに豊橋中央や大同大大同、星城、栄徳、たちばななどが挑む構図。インハイ予選の県総体ではこの有力校が決勝(4強)リーグで星を奪い合うことになりそう。実力伯仲で、名電が取りこぼしをしないとも限らない。豊橋中央の選手たちは「下馬評を覆す」と、一戦必勝で星勘定など頭にない。

 生命線は高さを活かした攻撃のバリエーション。エースアタッカーのビルグンオチルは安定感抜群のポイントゲッター。ボディバランスのいい大橋晃介の右腕は破壊力があり、190cmのセンターソウザタツヤはブロックの要。オールラウンダー平田来務はレシーブでも見せ場をつくる。セッター増谷タレスは180cmあり、正確なトスとともにアタック要因でもある。守備の中心軸を担うリベロ松本空大は体を張ったレシーブで流れを変える。プレーと熱量でチームを引っ張る柴田大慈主将は「粘り強く泥臭く勝利を奪いにいく。今夏の目標は全国(インハイ)出場ではなく、その先で結果を出すこと」と力をこめる。

ジャンプサーブを放つエースアタッカーのビルグンオチル

ジャンプサーブを放つエースアタッカーのビルグンオチル

インハイ出場を目指す豊橋中央高男子バレー部

インハイ出場を目指す豊橋中央高男子バレー部

▶︎豊橋中央高校女子バレーボール部
▶︎豊橋中央高校男子バレーボール部