"スモ女パワー"で全国決める わんぱく相撲女子4年の部出場
渾身パワーで全国つかむー。豊橋相撲道場に通う松葉小4年の鈴木紫乃(しの)さん=松葉町=が、今月21日に青森県八戸市で開催される「わんぱく相撲女子全国大会」に出場する。6月にあった地方予選と愛知ブロック大会の4年生の部で優勝し、本戦出場を決めた。「強い選手に思い切りぶつかって自分の力を試したい」。そして「旅行に行くようなワクワクした気分。緊張しないで大会を楽しみたい」と、東北巡業を心待ちにしている。
全国わんぱく相撲の男子大会は角界への登竜門として長い伝統と格式を持つ。女子大会は今年で6回目と歴史は浅いが、スモ女人気もあって年を追うごとに規模と参加者が拡大している。男子と同じようにまわし着用で土俵に上がり、学年別トーナメントで女子の横綱を決める。参加資格は4年生からで、鈴木さんは低学年時から稽古と経験を積んでおり、満を持しての全国デビュー戦だ。

愛知ブロック大会で優勝した鈴木さん
得意の押しで圧倒
予選会は2次制で、1次の西尾場所(地方予選)は20人によるトーナメント戦。鈴木さんは一発勝負の緊張から序盤やや体が硬く、押し込まれる場面もあったが、徐々に鋭い当たりが戻り、本来の実力を発揮。続く最終2次の県大会(愛知ブロック予選)は地方場所を制した7人による総当り戦。ここでは1戦目から持ち前の電車道相撲で他を圧倒。レスリングや空手道などの格闘技を習っている強者もいたが、〝本業の場数〟がものをいい、6戦全勝で金メダルを獲得した。「稽古相手が男子なので、同学年の女子には負けたくなかった。ここからが本当の勝負だと思っている」と口元を結ぶ。豊橋相撲道場からの全国出場は11年ぶり。女子は初めて。
もっと強くなりたい
昭和期の家族の原風景でもあった、お父さん相手にぶつかり稽古。もちろん遊びの延長だが、この親子のスキンシップで相撲に興味を持った鈴木さん。地元であった大会(ここにこ場所)にエントリーし、勝ち名乗りを受ける喜びと、男子に負けて3位という結果に悔しさも覚え「もっと強くなりたい」と小学1年の冬、強い決意を胸に相撲道を歩み始めた。
稽古は週2回。男子と一緒にシコ踏みやすり足、ぶつかりなどでみっちり汗を流す。得意は、道場の教えでもあるがっぷり組んでの押し相撲。体幹と足腰が強く、バランス感覚もいいから、押し込まれても二枚腰で残して反転攻勢に出る。「満パワーを発揮すれば力自慢の男子にも勝てるでしょう」と指導にあたる浦山昌志監督。「相撲勘がよく、教えたことをすぐに吸収する。相撲が好きで楽しい、という前向きな気持ちが何よりの成長源」と評す。
身長150㌢。おおらかでいつも笑顔の元気印。だが、土俵でのぶつかり稽古や取組前は表情が一転。眼光が鋭さを増し、二の腕や土を噛む足先にも力が入るのが分かる。相撲の面白さは「勝敗だけじゃなく、相手の出方を読んだり、頭の中で取り口を考えるところ」と発言も玄人だ。大相撲を生で観戦したこともあり、好きな力士は小柄ながら真っ向勝負の宇良関。今春から軟式少年野球チームの松葉ジラソーレにも所属し、二刀流で潜在的な運動能力を引き出す。
教育長に決意語る
先月28日、相撲協会の合川嘉信会長、浦山監督とともに豊橋市役所を訪れ、原田憲一教育長に全国大会出場を報告。鈴木さんは「緊張やプレッシャーに負けず、普段通りの相撲で優勝を狙いたい」と意気込みを語り、原田教育長は「相撲でよく使う『心技体』を発揮し、楽しみながら想い出に残る大会にしてください」と激励した。

原田教育長(左)に意気込みを語る鈴木さん。右は浦山監督