スポーツ春秋

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 かつて「負け組の星」として人気を博した競走馬「ハルウララ」が9日、29歳で永眠した。1998年に高知競馬場でデビューして以来113レースに出走し、2005年に引退するまで一度も勝てなかった。03年に100連敗したころから、負けても負けても走り続ける姿が話題になり、一躍脚光を浴びた

 多くのアスリートをシャッター越しに追ってきた。勝利の歓喜が紙面の軸だが、比較にならないほどの敗者の涙を見てきた。決して「負け組」とは違う。その涙は純粋で美しく、勝者の笑顔以上に輝きを放つことがある。宿題の量だけ人は成長する。悔しさをバネに努力する姿こそが人生の”勝ち”へのプロセスだ

 大きくジャンプするには、まず膝を曲げて力を蓄えて。負けたっていいじゃないか。大声で泣いたっていいじゃないか。喜怒哀楽を唯一声にできる人間だもの。