県V勢いそのままに「狙うは日本一」
「福岡で輝く星となれ」をスローガンに、今月19日から福岡県・照葉積水ハウスアリーナ(福岡市総合体育館)で開催される第56回全国中学校柔道大会に、豊橋北部中3年の田中成志朗君と、吉田方中3年の柴田麻帆さんが階級別個人戦に出場する。先月あった県総体で田中君は男子90kg級、柴田さんは女子48kg級で優勝し、初の全中切符を手にした。ともに幼少期から羽田野道場(豊川市)で技を磨き、小学時代から全国を経験するなど実力者として名前が通っている。「中学集大成の夏。日本一を目指したい」と口を揃える。
男子90kg級田中成志朗君、女子48kg級柴田麻帆さん全国中学柔道に豊橋から2選手
県総体団体戦は大成中が男女2冠。羽田野道場はともに決勝で大成中に敗れ準優勝だった。女子の部で東三河2位代表の豊橋東部が3位に入った。
重圧を力に変えて
個人男子90kg級には25人が出場。第1シードの田中成志朗君は得意の払い腰などで順当に勝ち進み、準決勝は大内刈りから寝技への合わせ技1本勝ち。決勝は対抗と目されていた大成の畑岡選手と対戦。相手のパワーを巧みに利用しながら積極的に技を仕掛け、終始優位に展開。結果、相手に指導2つが入り優勢勝ちした。

田中成志朗君
「昨年2位の悔しさを晴らすことができた」と表情が緩む。身長165cmとこの階級では小柄だが、動きの良さと攻撃の引き出し。流れを読んだ適応力で「柔よく剛を制す」を実践してきた。「自分から仕掛ける『1本柔道』にこだわっている」と気持ちをこめる。
幼稚園の年長から柔道を始め、小学高学年から団体戦の主力選手として全国大会などで活躍。「緊張するタイプ」と言うが、畳の上に立つと眼光が鋭さを増し、フォルムがひと回り大きく見える。全国大会に向け「重圧をエネルギーに変えて表彰台の1番上を狙う」と口元を結んだ。
県大会オール1本勝ち
女子48kg級で県女王に輝いた柴田麻帆さんは「厳しい局面もあったけど、納得のいく柔道ができました」と自身で合格点を付ける。

柴田麻帆さん
V候補筆頭にふさわしいオール1本勝ち。準決勝は開始30秒で大外刈りを決め、柴田道場の柴田結愛選手との決勝は、開始2分に内股で技有りを奪うと、そのまま得意の寝技に持ち込み合わせ技1本。昨年の3位から進化を示す有言Vだった。
身長150cmと小柄で線も細いが、スピードと技のチャンネル数は県屈指。見た目以上に腕力が強く、釣り手でがっちり固めて相手の動きを封じる。体幹も強く、無理な体勢からでも想定外の技を繰り出す。
4つ上の兄の影響で3歳から柔道を始めた。天性の反射神経と勝負勘の良さでメキメキ上達。小学3年から6年生まで、4年連続で学年別県チャンピオンに輝いた。稽古では体重差のある男子も相手にするが「タイプの違う人と組むと勉強になる。みんな競争相手だと思っている」。明るくてよく笑い、どんな問いにもハキハキと答える。ONとOFFの切り替えや気持ちのつくり方もうまい。
県大会の勢いを維持して狙うは「全国制覇」。高校でも厳しい環境で柔道を続ける。「柔の道はずっと続くので、納得のいく成績を残して次への弾みにしたい」と目を輝かせ、拳を固く握る。
大会は4日間。女子個人戦は21日、男子個人戦は翌22日に行われる。