中学硬式野球豊橋東リトルシニアシード破って日本選手権初出場
中学生硬式野球の豊橋東リトルシニア(櫻井孝史代表、平野勝昭監督)が、今月31日から東京・大田スタジアムほかで始まるエイジェックカップ第53回日本リトルシニア日本選手権に出場する。東海・北陸ブロック(連盟)所属の43チームが出場した東海大会で3位に入り、悲願の本大会出場を決めた。中学生版"夏の甲子園"と称される同選手権への出場は創部14年目で初めて。選手たちは「全員の力を結集し、一戦必勝で日本一に挑戦する」と燃えている。
3決制し夏切符つかむ
地区予選となる中日スポーツ旗東海大会は一発勝負のトーナメント戦。豊橋東リトルシニア(以下豊橋東シニア)の過去最高はベスト16。全国区の古豪に跳ね返され、今回もノーシードの伏兵的立ち位置だったが、タフな試合を勝ち上がって上昇気流に乗った。
初戦で尾張一宮シニアを10ー3下し、二回戦の名古屋南シニア戦は6ー6の同点から延長八回に2点を勝ち越し9ー8。三回戦では春の全国選抜に出場した北陸の強豪福井嶺北シニアと対戦。序盤に3点を奪って優位に進めると、先発坪井樹栞(湖西岡崎中)、リリーフ坂田悠真(豊橋東部中)が貯金を守る形で7ー3で逃げ切った。準々決勝の奥伊勢松坂リトル戦は初回に3点を失ったが、六回までに振り出しに戻すと、七回、9番長坂恒志(湖西岡崎中)、1番三原大樹(豊橋東部中)の出塁を起点に5番坂田の中越2塁打などで一挙5点を加え、8ー3で初の4強入り。
準決勝の豊田リトル戦は初回に先制したが、1ー3の逆転負け。3決は、選手権への出場権を懸けた代表決定戦。相手は第2シードの知多東浦。三回、三原、相田恭佑(湖西岡崎中)の1、2番が突破口をつくると、4番菱田希成(南稜中)の左中間を破る適時2塁打で先制。四回に1点を返されたが、ここでも坪井ー坂田の必勝リレーが機能。2ー1で競り勝ち、最後の1枚を手にした。大会後の表彰式では、主将としてチームを鼓舞し、大事な場面でマウンドにも立った山本晴富選手(豊橋北部中)にベストナイン賞が贈られた。
「他チームと比べてサイズも破壊力もなく、突出した選手はいないが、日々の小さな積み重ねが結果に表れたのだと思う」と櫻井代表。確かに、勝利図式がぴたりとはまったのは初戦のみ。二回戦以降は終盤までもつれる接戦が多く、何度も薄氷を踏んだ。それでも勝ち切れたのは「最後まで諦めない粘りと執念だろう」と分析する。
多くの支えが成長剤
リトルシニアは、ボーイズリーグと並ぶ中学硬式野球の2大勢力。だが、この地方での知名度は決して高くない。主要大会が地元で開かれることはほとんどなく、公式戦や強化試合は”出稽古”のように敵地に乗り込むことが多い。「保護者をはじめOBや地域の人たちの理解と協力、そして応援のおかげで新しい扉を開くことができた」と、支えに感謝する。
7月1日、櫻井代表と豊橋在住の選手10人が市役所を訪れ、原田憲一教育長に選手権出場を報告。山本晴富主将が「チーム力を発揮し、全力で戦ってきます」と決意を述べ、原田教育長は「野球をはじめスポーツは失敗から学ぶものが多い。ミスを恐れず果敢にチャレンジし、課題や収穫を次への糧にしてほしい」と激励した。